名札の着用を拒む若者たち
名札やネームプレを着用する意義を考えてみたい。今回は「なぜ、名札やネームプレートをつけなければいけないのか?」を考えてみたいと思います。
会社の規則に従わず名札を着用しない人が、若年層を中心に増えているといいます。なぜ着用が拒まれるようになったのでしょうか?
個人情報と名札・ネームプレート
Twitter、Facebook 、ブログを始めとするソーシャルメディアは、誰もが情報を発信し、受け取ることができる便利なツールで、現代生活に欠かせないものとなっています。しかしその一方、問題もたくさん起こっています。
ソーシャルメディア上に実名や、半匿名でプロフィールを公開している人が多く、そのことが原因で起こる事件やトラブルは後を絶ちません。名札で知られた名前や会社名から、フェイスブックなどで検索をかけられ、プライベートが覗かれてしまうというのもそういった問題のうちの1つですが、それを避けたいがために名札の着用を拒む人が、ソーシャルメディアを多用する若年層を中心に増えているようです。
こういった社会的背景から、個人情報の扱いについてはとても敏感になっており、名札で氏名や会社名を相手に知らせることに不安感を抱く人が増えているという流れなのです。
名札やネームプレートを着用する本当の意味
それでは、皆が名札の着用を辞めれば問題は解消するのでしょうか。
例えば会社の名札は、氏名や、その会社の一員であることを相手に知らせる役割を持っており、対外的に必要な場合が多いです。名札は、人と接するうえで最低限知らせるべき情報源なのではないでしょうか。そもそも個人情報の漏洩は、名札の着用が直接の問題ではなく、ソーシャルメディアの使い方に問題の根源があり、プロフィールをネット上で公開することのリスクについては慎重に判断すべきでしょう。
ただし、業務内容によっては、名札の着用が相応しくない場面もあります。人と接することの無い業種であれば、名札の必要性は薄いでしょうし、コールセンターや受付窓口のような、素性の知れない多数の相手と接することになる部署では、個人情報の漏洩がトラブルにつながる危険性が高いため、匿名で応対する方が良いかもしれません。そして、それを実施する企業も増え始めているようです。
名札は、場面によりその必要性は変わるとはいえ、人と接するうえで良い効果をもたらすことが多いことから、長くに渡り、これほどまでに普及したと考えられます。これからもトラブルを避けつつ、上手く活用していけると良いのではないでしょうか。